こんにちは。
我が家に保護犬がやってきて3週間が過ぎました。
ルーマニアの野犬家族のうちの一匹で、優しい顔をしたかわいい雑種です。
交通量の多い場所に家族でいた所を危ないので保護されたようです。
保護団体が、ルーマニアを離れる際の犬達の様子をFacebook に載せてくれています。
みな、総じて不安そうな顔に見えます。幸せな未来があるなんて想像もしていないです
計40匹以上の犬達がはるばる新しい家族のもとへやって来ました。

1番初めにサイトで見た写真。
この子は第2希望でしたが、第1希望の犬は庭付きの家庭に優先的に決まり、この毛がぴょんぴょんしたメスの子犬が我が家に来ることになりました。毛がたっているキュートな見た目と優しい目が印象的で家族一同気に入りました。
野犬だから将来のサイズは約束はできないそうですが、最大13-14キロ程ではないかと言われました。私達が理想とするサイズ感です。(柴犬くらいかな)
初めてメールでコンタクトを取った後は、1度目の電話面接、2度目のビデオ電話面接を経て保護犬を飼う許可をもらいました。
それが3ヶ月程前。
引き取り時に持って来るように言われたものは、署名した書類と、小切手2枚(前金100€を引いた額230€と避妊手術しなかった場合に支払う250€分)です。
この保護犬協会の意義として、可哀想な野良犬を増やさないという事らしく、去勢、避妊手術をする事を強く勧めているようです。手術の証明を提出したら、渡した250€の小切手は使われる事はありません。
さて、保護犬を迎える為に用意したものは、
首輪、犬の名前と連絡先を彫った首輪につけるメダル、ハーネスとリード2本、持ち運び用ケースとリビングに置くケージです。
ケージ以外は保護犬協会から言われたものです。
首輪は首から抜ける可能性があるのでハーネスを指定されました。
お迎え日当日は指定された場所に電車で行きました。電車で行く人なんで我が家位でしょう。たまたま駅から歩ける場所で良かったです。
が、何もない工場が並ぶ場所で不安になります。
カフェ一つありません。
暑い中かなり待ちました。そして近づいてくる女性がいる事に気付きました。
保護協会の方で、書類や小切手を集める担当のようです。
この場所は今回保護犬を渡す5番目の場所で何人が来るかは知りませんでしたが最終的に6家族位いたようです。
思ったより小さいトラックが着きました。
42匹乗るにはあまりに小さく感じ、これで3日間の旅を過ごしたかと思うと気の毒になります。
ここに私達の犬がいるかと思うと不思議な気持ちです。
さて、運転手と助手の女性が降りて、犬の名前を呼び引き渡しの時間です。
ハーネスを渡しすぐにはめて新しい家族と記念写真を撮っています。ワクワク🤗
さて、「パイエット!」と呼ばれました。
私達の番です。
出てきたのは、怯えて毛も汚れた痩せた犬でした。
私は見逃しませんでした。
娘の動揺した顔を😆
他の犬に比べて毛も長めで汚れが目立ったので写真よりも何か寂しい見た目だったのです。


残念な事に用意したハーネスがサイズが合わずに記念写真もないままケースに入れる事に。
私達の記念写真の代わりに、これがFacebook に掲載されていました。


パイエットにとっては訳も分からない状況です。
逃げたそうです。
私達は抱く事も出来ないまま帰路につきました。
振動とストレスによるものでしょう。
臭ーいと思ったら、ケースで💩されました。しかも下痢気味。
可哀想に。でもこのまま電車に乗る私達も可哀想😂
声をかけながらどうにか家に着いた時は心からほっとしました。
まずは💩を綺麗にして、そのままケースから出さずに餌を置きしばらく放っておきました。
ストレスを更に与える訳には行かないので。
でも私達も不安でいっぱいです。


そばにはケージも用意しました。リラックスできる部屋が必要と聞いたからです。
フランスでは使う人が少ないのか、理解を得る事が出来なかったのと、無くても大丈夫かもと思えたので1週間で撤去しましたが。

トイレもどのようにトレーニングしたら良いか分からずケージの横に置いたり、ケージの中に置いたり迷いすぎ。
勿論パイエットは床に用を足します。トイレの場所が良く変わるから仕方ないよね。
深夜に小さな夜鳴きもあり、その時に激臭がしたと思ったら床に💩とおしっこが😅
まだ生後5か月だから膀胱も小さくトイレの回数が多いのは仕方ないみたい。
お互いに初心者だから決して怒らずひたすら眠い目をこすりながら片付ける。
最初の3日間は完全に寝不足でした。赤ちゃんがいる生活みたいです。


パイエットは部屋の隅かケージの中にいることが多く、まるで犬カフェで眺めているような距離感。ケージが大きすぎて触れないのも寂しく感じました。夫と私の間で意見のすれ違いもありましたが、少しずつ肩の力を抜いていけました。
保護犬に詳しい義弟が来て、優しく撫でて話しかけていると、パイエットが初めて小さく尾を振りました。ほんのわずかですが、感動の瞬間でした。彼から「とにかく優しく、たくさん撫でて話しかけてあげることが大事」とアドバイスをもらい、私たちも安心しました。
散歩はまだ全然経験がない様子で、リードをつけて歩くことすら分かっていないようです。でも、ルーマニアを出てから数えると約5、6日ぶりにアパートの中庭で走らせることができ、筋肉のない細い太ももに少しずつ力がついてきてほっとしました。
これからもパイエットの心と体の健康を大切に、ゆっくり歩んでいきたいと思います。

